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もう一度、微笑ってよ。
桜を見るたび思い出す。
いつも微笑ってた君。
あの人が撫でてくれた、あたしの桜色を見るたび思い出す。
もうあの人には逢えないと、思い知ったのは何時だったかな?
今でも鮮明に思い出せるのは、真っ赤な鮮血。
あの人はもう何処にも居ない。
思い知らされた。
消えない罪。消せない罪。
あの人が撫でて梳いてくれた髪。
あたしの桜色。
桜の並木道。
二人で歩いたあの日を覚えてる。
「綺麗な髪の色。桜と同じ色ですね。」
って褒めてくれたのを覚えてる。
微笑ってくれたのを覚えてる。
記憶はいつも朧げだけど、あの時のことは今でも鮮明だから。
もう一度あの頃に戻れるのなら
あの人はまた微笑ってくれるかな?
でも、あの頃に戻りたいわけじゃない。
時が戻らないということを知ってしまったから。
生きていかなくちゃならない。
これがあたしの罪だから。
あの人が撫でて梳いてくれた髪。
あたしの淡い桜色。
今は貴方が触れて、口付けてくれる。
変わっていく思い出。
色褪せていく過去。
それでも愛しい。
それでも怖い。
それだから、忘レラレナイ。
一歩ずつ、あの人から遠ざかるあたし。
どうか、許してね。
あたしは今を生きなくちゃならない。
だから、だから、だから……
あの人が助けてくれた大事な命。
精一杯生き抜いてみるの。
貴方が居てくれるから
君が居てくれるから
あたしは今でもこうして、笑ってられる。
桜色。
淡い桜色。
桜がひらひら舞い落ちる様子は、
まるでシャワーみたいで綺麗。
あの人のお墓参り。
あの人のお墓の近くには桜の木があった。
まるであの人を包むように。
桜。
お願いがあるの。
その綺麗な花びらで、あの人を守ってね。
どうか、どうか、どうか………
願わくば、この想いがあの人に届いていますよう。
桜色シャワー
(ざわざわと揺れて、桜が、、あの人が、、微笑んだ気がしたの。)
